女優の森光子(89)が1日、首相官邸で国民栄誉賞を受賞した。
史上17人目で現役女優としては初めて。
歌手・藤山一郎さん(1992年=当時81歳)の最年長記録も更新した。
喜びの会見では、2000回を達成した主演舞台「放浪記」の再演(来年5、6月に東京・シアタークリエ)を電撃発表。
「夢がずっとつながっている。
(願わくば)年を取って(減らして)ほしい」とさらなる意欲をにじませた。
金びょうぶを背に、ひときわ声が明るくなった。
「大きなご褒美(国民栄誉賞)の前からあったらしく。
お客様の愛がついていたんですね」。
生涯一女優を貫く森は受賞会見で「放浪記」の再演決定に表情を緩ませた。
前人未到の大台を超え、2017回まで伸びた女の道に終わりは見えない。
来年5、6月に、1961年の本作初演の舞台・芸術座の跡地であるシアタークリエ(東京・有楽町)に立つ。
「待っておりました。
素直に出たいですと言う前に、(製作の東宝から)おっしゃっていただきました」。
プロポーズに照れる乙女のような笑みがこぼれた。
二重の喜びに浸った。
麻生太郎首相(68)から本名の村上美津殿と記された表彰状、盾に、記念品リストから希望したオメガ製の腕時計(57万7500円)を贈られ「一番大変な時にいただくことになって。
喜びいっぱいで浮足立っていくのもいけないと。
気は使っておりました」。
テレビ番組「時間ですよ」「3時のあなた」の思い出を語る首相に「お疲れで機嫌が悪いのかなと思っていたら、和みましたね」。
放浪記のサイン入りDVDをお返しに、11年に迎える上演50周年以降の同作続行も誓った。
「幸せもんです。
夢がずっとつながっている。
赤い糸とかありますが、細いけど丈夫な糸ですね」。
2日のニッポン放送「上柳昌彦お早うGoodDay!」(前6時)に収録出演。
放浪記の再演前には明治座11月公演「晩秋」も控える。
「自分が出ていないのに輝いている芝居、会ったことないすてきな女優さんの出ている芝居を見たい」と、先日も故・杉村春子さんの代表作「女の一生」(主演・波乃久里子)を観劇した。
今の望みを聞かれ「年を“取って”ほしい。
そんな気持ち分かんないでしょうね」。
その気力と向上心に衰えはない。
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